脊髄損傷になると、身体の“見える部分”だけじゃなく、内臓の働きがガラッと変わる。
僕自身も最初は「なんでこんなにお腹が張る?」「どうして急にお通じが止まる?」と混乱しまくった。
けれど、時間が経つにつれて
“病気ではなく特性に近いもの”
と捉えられるようになった。
この記事では、脊髄損傷の人が直面しやすい内臓トラブルについて、経験と医師に実際に言われたポイントを交えながらまとめた。
同じ境遇の人の不安が、少しでも軽くなれば嬉しい。
■脊髄損傷で起こりやすい内臓トラブル一覧
まずはざっくり、車椅子ユーザー(脊損)に多いトラブルをまとめるとこんな感じ。
- 便秘・腹部膨満
- 排尿障害(頻尿・残尿感・尿が出にくい)
- 胃もたれ
- 食欲不振
- 自律神経の乱れによる内臓の動き低下
- 体内の水分調節がうまくいかない
- 尿路感染症になりやすい
はっきり言って、どれか1つでも “生活の質” が下がる。
■1. 便秘・腹部膨満は「脊損者の共通課題」だと思っていい
脊髄損傷では、腸を動かす神経が鈍くなる。
だから腸の動きが弱くなり、ガスが溜まったり、お腹がパンパンに張る。
▼医師に聞かれやすいポイント
- 排便は何日に1回?
- コロコロした便か、柔らかいか?
- 食物繊維はどれくらい摂れている?
- 水分は1日にどれだけ飲む?
- 薬(酸化マグネシウムなど)は使っている?
▼僕が工夫して変わったこと
- 毎日同じ時間に軽く腹部マッサージ
- 1日1.5〜2Lの水分摂取を徹底
- 食物繊維は「野菜よりも海藻ときのこ」を増やす
- 朝イチにコップ1杯のぬるま湯
“腸はリズムで動く” のは本当だった。
■2. 排尿トラブルは「恐怖」と「恥ずかしさ」のダブルパンチ
排尿障害は、脊髄損傷の人が避けて通れない悩み。
多いのが…
- 尿が出にくい
- 頻尿
- トイレに行っても残尿がある
- 尿が急に漏れてしまう
これ、精神的にもキツイ。
▼医師に聞かれやすいポイント
- 1回の排尿量
- 1日の回数
- 残尿感があるか
- 尿の色は濃いか薄いか
- 尿がしみる症状がないか(感染のサイン)
- 抗生物質の使用歴
▼僕が実感した改善策
- 水は「まとめ飲み」ではなく、こまめに飲む
- カフェインを控える
- トイレの間隔を“無理に伸ばさない”
- 寒さ対策をしっかりする(冷えると頻尿に)
尿路感染症はマジでしんどいから、ここは慎重に。
■3. 胃もたれ・食欲不振は“自律神経の乱れ”が絡んでくる
胃腸が動かないと、何を食べても重たい。
脊髄損傷では自律神経が乱れやすいから、胃の動きも落ちる。
▼対策
- 食事量は「小分け」にする
- 揚げ物・脂質は少なめ
- 夜食をやめてみる
- 温かい汁物を先に飲む
- 椅子の姿勢を“前傾しすぎない”
食べる姿勢って、実はめちゃくちゃ重要。
■4. 水分調整は「飲まないとダメ、でも飲みすぎてもダメ」の難しさ
水分不足は便秘・尿トラブル・血圧低下…全部悪化させる。
でも飲みすぎると頻尿で生活が崩れる。
▼医師に言われた黄金ライン
1日1.5〜2.0Lが理想
この範囲に入ると、腸・膀胱が安定しやすいと感じた。
■5. 日内リズムを作ると内臓が“勝手に”動き始める
脊損後は体が自分のリズムを忘れてしまう感じがある。
だからこそ、習慣づけが最強。
▼おすすめのルーティン
- 朝起きたらコップ1杯のぬるま湯
- 朝食を抜かない
- 排便は毎日「同じ時間」に試す
- 日中に日光を浴びる
- 適度な姿勢変換
自律神経が整ってくると、お腹の張りも明らかに変わる。
■まとめ:内臓の不調は“身体のせい”ではなく“神経の特性”
脊髄損傷による内臓トラブルは、
努力不足でも、気合い不足でもない。
神経の伝達が変わっただけで、悪いのはあなたじゃない。
それでも工夫次第で生活は少しずつ良くなる。
不調がある日は「今日は身体がそういう日なんだな」くらいでいい。
ゆっくり、無理なく。
あなたの生活が少しでもラクになりますように。

